ラジオ・コバニ

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瓦礫を重機で動かした間から無造作に飛び出る遺体の腕や足。それを言葉なくじっと見つめる子どもや住人たち。美しい街が破壊され、色のなくなった風景。街を守るために女性も武器を持って闘う。撃った相手(IS側)は小さな子どもの兵士だったことを撃った後に気づき、忘れられないと語るコバニの元兵士は、陰鬱な表情をしている。戦争に勝者などいないというディロバンの言葉が重い。可愛らしいポスターだけど、中身は辛く深刻だ。街の復興がはじまり、ラジオから流れるディロバンの優しい語りかけや音楽に少しは救われるんだけれど。シリア内戦の悲惨さを今ようやく知った映画だった。